BPSコース

「BPSを基本とした、総義歯、IODならびに喜んで使ってもらえる

パーシャルデンチャーの設計製作」コース

日常臨床において義歯の処置をしない日は無いと思いますが、総義歯は特に難しく敬遠しがちな分野になっていないでしょうか?特に難症例と言われるケースでは処置に苦慮することが多いと思います。総義歯臨床は、有床義歯補綴ならびに審美補綴の基本と言われています。それは指標の少ない3次元的な空間に人工歯を配置し、歯肉を設定し、なおかつ機能的な筋や軟組織の動きを妨げるのではなく助けられるように辺縁を決定する必要があるからです。総義歯に関しては、これまで多くの方法が提唱されてきましたが、「誰がやっても一定以上の結果が得られる方法」はほとんどなく、それが予知性の低さにつながってきました。

本コースではJIADSのコンセプトである「科学性」すなわち「誰がやっても一定以上の結果が得られる方法」として総義歯をはじめ、パーシャルデンチャー、オーバーデンチャーの基本として、Biofunctional Prosthetic System(以下BPS)を習得して頂くことを目的としています。このBPSは総義歯を一から作成していくステップ、すなわち概形印象から装着までのすべてのステップをシステム化したものです。このBPSはIvoclar Vivadent社が、1960年代にヨーロッパの大学ならびに臨床家の様々な知識と技術を巧妙に統合し、必要な機材を付け加えることで義歯製作のシステムとしたもので、改良をつづけながら90年代にほぼ現在のBPSが確立され、全世界で臨床に応用されています。

その利点は

①シンプルで明確な診療ステップ、少ない来院回数で製作可能

②専用の概形印象採得システムによる優れた概形印象採得と仮の咬合採得

③閉口機能印象により、下顎義歯の吸着が得られやすい

④咬合採得を2段階に分散させ、ゴシックアーチを用いることで、より正確な咬合採得が可能

⑤Dr、DTともにライセンス制を採用、統一された教育システムにより、Dr とDT の連携がとりやすい。

などがあげられます。「誰がやっても及第点の結果が得られる」ことは米国の多数の大学でBPSが教育に採用されていること、我が国で最初に卒後臨床教育に採用した大阪大学での研究結果でも明らかです。

本コースは ベーシック、クリニカルベーシック、クリニカルアドバンスドの合計5日間の講義および実習で構成されており、BPSについて

  • BPSによるコンプリートデンチャーの製作方法
  • 異物感が少なく使いやすいパーシャルデンチャーの設計と製作法
  • 維持安定を確保しつつ顎堤を保全するオーバーデンチャー、インプラントオーバーデンチャーの設計と製作法
  • CAD/CAMを用いた義歯製作法

をご紹介し、その理論的背景をご説明するとともに、患者さんを用いた実習を行います。このコースを修了するとイボクラー社認定のBPS認定医申請への資格を得ることができます。

本セミナーは2018年から既に4回開催され、コースの内容の豊富さと実践的な実習ゆえに多くの受講生からも高く評価されてきました。科学性のある総義歯学実践のために、大阪大学の前田芳信名誉教授と松田謙一先生が長年研究し研鑽を積んだ「科学性のある総義歯学」を学ぶ絶好の機会であり、先生方の臨床に必ず役立つものと確信しております。多くの先生方のご参加をお待ち申し上げております。

場所

サラヤオーラルケアステーション本町歯科ならびにサラヤメディカルトレーニングセンター(SMTC)

大阪市中央区本町3丁目6番4号本町ガーデンシティ4F(地下鉄御堂筋線 7番出口上)

BPSコース 2024


ベーシックのみ単独受講:¥66,000


全日程受講:¥440,000

※全日程受講(ベーシック、クリニカルベーシック、クリニカルアドバンスド)のみ 昼食、懇親会費、実習模型、テキスト代を含む

※印象材、印象用トレー、咬合器等の機材代が別途40万円程度かかります。

定 員

ベーシックのみ単独受講:12名

クリニカルベーシック:12名(各日程6名)

クリニカルアドバンスド:12名     

*定員になり次第、申込締め切り 

研修日程

2024年度

 ベーシックコースクリニカルベーシッククリニカルアドバンスド 
満席情報
2024年4月6日, 7日① 2024年6月29日, 30日
② 2024年7月27日, 28日
2024年10月19日, 20日
※①〜②の日程より受講日をお選びください。

1. ベーシック

午前

  • BPS 講義とビデオ BPSの概要 なぜBPSなのか
  • 概形印象、仮の咬合採得、模型の咬合器装着、ナソメーターの装着

午後

  • BPS 講義とビデオ 最終印象(機能印象)、GoA、人工歯選択、
    ろう義歯の試適・装着と調整  臨床データ Q&A
  • IODの設計製作のポイント 使ってもらえるパーシャルデンチャーの設計

2.クリニカルベーシック(1日目土曜日)

午前

  • BPS講義ならびに実習(概形印象、仮の咬合採得)

午後

  • BPSデモ(模型分析の咬合器装着、ナソメーターの装着)
  • シングルデンチャー、パーシャルデンチャーの場合の最終トレーの設計と製作
  • BPSと他の総義歯作製方法との共通点、相違点

2.クリニカルベーシック(2日目日曜日)

午前

  • BPS講義ならびに実習(最終印象、GoA、人工歯選択)

午後

  • 講義 BPSでの人工歯排列の実際、試適時の注意

3.クリニカルアドバンスド(1日目土曜日)

午前

  • 講義と実習 試適 咬合調整(患者さんでのデモ)
    BPS義歯のキャラクタライゼーション

午後

  • 講義 IOD,パーシャルデンチャーへの応用の説明
    メインテナンス (リラインを含む)

3.クリニカルアドバンスド(2日目日曜日)

午前

  • 講義 BPSを基本とした難症例への対応方法
    在宅、訪問歯科での印象と咬合採得
  • 講義 BPSをどうすればうまくプロモーションできるのか

午後

  • 症例検討
    (これまでの受講者のフォローアップと合同で)
    臨床での疑問点を具体的に解決できる方法を示します。

研修コースのお申し込み

各種研修コースへは下記のメールフォームよりお申し込みください。
お申込みの確認が取れ次第、FAXもしくは郵送にて事務局より受講料のご案内をお送りさせていただきます。

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